活動計画(2010年度)

アディクションは、アルコール・薬物・食べ物・ギャンブル、人間関係などとの適切な距離が取れなくなる病いです。
本人だけではなく家族全体が蝕まれるために、家族だけでは問題解決が難しくなり、人間関係のつながりを失うことが少なくありません。最悪の場合は生命が失われる場合もあります。
ですから回復のために、新たな人間関係のつながりを再構築することが必要です。

私たちAKKは今までの活動の取り組みから、『アディクション問題の解決は社会全体で取り組まなければならないヘルスプロモーションの一部である』とアピールし続けます。この新たな人間関係のつながりこそが、アディクション問題を介して構築される問題縁であり、ソーシャル・キャピタルであることを私たちは訴え続けます。

自助グループは、アディクション問題の解決、特に、本人・家族・友人の回復と生き残りのために大きな役割を果たしています。
私たちは、アディクション問題の自助グループを応援し、可能な分野で協働し、市民運動として各種のアディクション自助グループやその参加者の方々とお互いに補い合う関係を築いていきます。

また、インターネットや適切な機会を利用して、様々なアディクション自助グループの横断的なネットワークを広げることや情報提供なども行っていきます。

各種セミナーや出版等の啓発活動、自助グループ支援活動や相談例会、各種アディクション自助グループとの連携、そしてピアカウンセリングとしての電話相談など、色とりどりの活動形態をもつAKKは、きわめてユニークなアディクション市民団体です。
また、AKKは、当事者意識を持つ人々を中心に運営され、このこともユニークさを際だたせています。このAKKの活動を維持・発展させていくことは、今、問題の渦中で悩み苦しんでいる人々の希望に応えるものではないでしょうか。

<1>啓発活動

AKK独自の講演会や各種セミナーなど、会員のニーズにこたえた企画をすすめます。行政等からの体験談やミーティングの派遣依頼についても積極的に対応します。
病院家族会などの苦しんでいる家族の多くいらっしゃる場所へのAKKのメッセージ活動を検討します。
啓発、広報活動は、AKKの社会的役割ですが、同時に、会の発展の原動力です。この観点から、さらに工夫をした啓発・広報活動に積極的に取り組んで行きます。

AKKの情報誌である会報は、年4回定期発行を維持するために努力します。AKKの出版物のPRおよび販売促進につとめます。

<2>相談例会・電話相談

今年9月現在、全国で13会場、17グループの相談例会を開催しています。今後も各地に相談例会が立ち上げられるよう支援を続けます。
また、相談例会運営に関する情報交換や、ファシリテータのエンパワメントを目的とする交流等の開催、相談例会のあり方をめぐる議論も検討します。

ピアカウンセリングである電話相談は、そのニーズも高く、地方会員や会員以外からも数多く利用されています。
電話相談員の活躍を支えるため、研修や事例検討を重ね相談活動の充実を目指します。

<3>アディクション自助グループの発展のために

アディクション自助グループは、それぞれ独自のグループとして伝統などを持っています。
私たちは、各自助グループの存在をおびやかさないように細心の注意を払いながらも、アディクションの回復と生き残りのために大きな役割を果たしてきたアディクション自助グループへの応援・協働・協力を今まで以上に進めていきます。
具体的内容については検討の必要がありますが、今後もこのスローガンをさらに大きく掲げていきます。

現在までの活動では、「横浜アディクションセミナー」や「ピアサポ祭り」への協力や情報メールマガジンの発行などがあり、これらの活動を強めていくことは当然ですが、あらゆる機会にあらゆる方法を模索していきます。

<4> AKKの発展のために

市民による市民のための活動として、多様な機会を通じて積極的に会員を募集します。会員は、財政の安定のためだけでなく、様々な活動のメッセージの伝え手や活動の担い手にもなる方々です。
新たな試みとして、自助グループの参加者の方々にも横断的・積極的に声をかけ、AKKの会員つながり自体がアディクションネットワークの発展となっていくことを訴えていきます。
このように、新たな会員の獲得へむけた活動と議論をすすめていきます。また、法人会員等の獲得をすすめます。

地方で新たな活動を始めたいという声が高まっています。こうした要望には可能な限り支援をすすめます。
例年各地で開催される自助グループやアディクション関連問題の研究会などへの会員の参加をすすめ、情報交換やネットワークを拡げます。
AKKホームページをリニューアルし、さらなる充実へ向けて取り組みます。アディクション情報サポートセンターの機能強化を目指します。
会員の自主的研究活動への応援や、会員同士の交流を深める企画も積極的にすすめます。

<5>その他

ここ数年の財政危機の深刻な状況は、会員の有志の方からの高額の寄付や、専従者の方の手当カットや会報発行形式の見直しなどでようやく当面の危機だけは乗り切りました。しかし、依然として財政の深刻な状況については予断を許しません。
引き続き、財政合理化への努力をおこないます。会員の募集や寄付金・募金などの草の根・手作りの財政再建策を模索し、また、助成金事業の獲得も目指していきます。

草の根・手作りの、そしてネットワークとしての市民運動・AKKの特徴を生かしつつ、さまざまな方法を検討しながら財源の安定確保と活動の質・領域の拡大を図ります。
事務局体制の強化など、さらに多くの皆様のご協力をお願い申し上げます。また、会員の議論を保障するなど、会の民主的な運営の充実や会の活性化へ向けてさらに努力していきます。