セミナー・イベント報告

「あなたの大切な人が依存症だったら・・・勇気が出る家族の話」セミナーを開催して

今夏、アルコール依存症のご家族でもあった漫画家の西原理恵子さんと、アルコール依存症当事者である月乃光司さんが共著で本を出版されたのを機に、ダメもとでAKKの活動にご協力をお願いした結果、このようなスペシャルイベントが実現しました。

イベント実現に尽力してくださった会員の前田さんほか、多くの皆様にも感謝です。

当事者の体験談には、一人ひとりの現実があり、今ここにその人がいて体験談を語っていることがもしかすると奇跡なのかもしれないと、私はよく思います。今回もそう思いました。
また、月乃光司さんは、NHKの教育テレビ番組でもご活躍ですが、魂の叫びのような詩の朗読を披露してくださいました。
私たちは、自分自身の声にならない叫びを声にして、もっと、もっと表現できるのだという勇気をもらえたような気がしました。

西原さんからは、アルコール依存症でがんで亡くなった元夫の鴨志田さんとの体験をお話いただきました。
西原さんの言葉は勢いがあったためか、ある参加者からは「アルコール依存症に対する西原さんのネガティブな発言に傷ついた」という感想を頂きました。
一方では、「御自分の体験を赤裸々にカミングアウトし、こうした場で語ってくださることに感動した。」というご意見も頂きました。
私は、西原さんご自身もアルコールやギャンブル依存症のご家族として育ったこと、故鴨志田さんの暴力や暴言で非常に傷ついていたことなどから、ご家族としての回復には、まだ時間が必要な部分があるのではないかと感じました。

もちろん、そのことが西原さん自身や作品の評価には全く関係がありませんし、私は、いつも前向きで一所懸命な「毎日かあさん」や「崖っぷちのエリー」が大好きです。

話は変わりますが、故鴨志田さんの自伝的小説を原作とする映画が、この秋上映されます。『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』です。
重症のアルコール依存症者が自分と向き合う、家族の絆を考えさせられるドラマです。私は仕事で精神科病院をよく出入りしているのですが、看護師の立場から見ても良くできた映画でお勧めです(浅野忠信・永作博美主演)。

話を戻しましょう。セミナーではもう一つ、スペシャルな紹介がありました。当事者による9月23日開催予定の『リカバリー・パレード』です。
当事者が顔を出して、実名を出して、こうした祭典を開催するのは初めてのことではないでしょうか。
壇上では、リカバリー・パレード実行委員会メンバーのそれぞれから、この祭典への思いを伝えていただきました。
こうした場を提供できるのは、AKKの活動ならではです。手前味噌ですが、少々誇りに思いました。

というわけで当日参加者は120名程度で、予想を下回りました(残念!)が、内容の濃いセミナーだったと思います。
イベント開催にご協力いただいた西原さん、月乃さん、当事者の皆様、そして参加者の皆様に心から感謝申し上げます。
そして10月の市民講座にも、是非皆様お誘い合わせてお出かけください。

田町の全専売会館で、皆様に再会できることを楽しみにしております。